私はすごくラフで、悪い言い方をすればいい加減です。周りの経営者からもよく言われています。経営者って人格者でなければならないとか、カリスマであるとか、品格が必要とか、率先垂範であるべきとか……「こうじゃなきゃいけない」というイメージがありますよね。私、無いんです。いや、見栄を含めて無くしたんです。
社長4~5年生のころまでは舐められたくないので、頑張って見栄を張ってましたけど、結局中身が無いので、お客様にも社員にも見透かされちゃうんですよね。いくら気張っても、誰も相手にしてくれない。しかも、見栄を張っているうちは、自分と向き合わないので成長もしません。
そんなとき子どもたちを見てみると……、彼らは最初は何もできないじゃないですか? 何もできなくても素直だし、一生懸命だから手伝いたいって思いますよね。それで私も「ありのままでいこう!」、そう思えるようになったんです。
そんなこともあり、私が面接をするときには、失敗談などの“自虐ネタ”を話してもらうこともあります。ありのままの弱いところを人に見せるのって、大人になると勇気がいるんです。でもそうやって腹を割って話せる人は、いざというときに強いですね。